中古戸建 の物件探しは落とし穴がいっぱい【実録中古一軒家の購入③】

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 中古戸建 を買うのは難しい?

新築、中古に限らず、家を買うのは大変な作業です。
同じ「買う」という作業でも、食料品やテレビ、車を買うのとは違う難しさがあります。
2023年4月に49歳で中古戸建を買った僕が、購入までの進め方、気をつけるべき点、確認したいポイントなど実際に経験したことについて、いくつかの記事に分けて紹介します。

 中古戸建 の難しさは新築以上?

はじめに、中古戸建の購入は新築とは違う難しさがある、とお伝えしたいと思います。
簡単にいえば、新築はすべての設備が新しい状態が基準になるのに対し、中古物件は経年劣化と使用感があることが前提となるため、築年数が同じでも一つ一つの物件ごとに状態が異なります。
そのため、物件を見るときには、傷み具合や設備状況など注意深くいろいろな場所を確認しなくてはならず、あなたが傷み具合をどこまで許容できるのか、購入後にリフォームをするのか、自分で補修などを行うのかなど、新築購入にはない多くの要素を検討することになります。

 中古戸建 を買うときの心構え

中古戸建

別の記事でも書いていますが50歳を目前に家を買うという決心をしたのは、様々な要因が重なってのことでした。
できることなら、会社が一部家賃を負担してくれる気楽な賃貸住まいがよかったのですが、制度変更のあおりを受けて、長期的な生活の安定を目的に家を買うことにしました。
僕の歳では、千葉県や都内で新築の注文住宅や建売住宅を買うのは、返済計画から考えれば断念せざるを得ませんでした。年収からのシミュレーションでは、銀行の住宅ローンの融資枠が大きく新築購入も可能ですが、現実的な返済を考えれば負担が大きすぎることになります。
このあたりの判断を誤ると後々まで後悔することになるでしょう。
僕の考え方は「無理のない月々の返済額から、購入可能額を算出する」というもので、これは不動産屋や銀行との相談においても現実的で長期的な視点に立った計画だといわれた部分でした。

あわせて、不動産仲介業者からは、「物件をよく検討することで中古でも良い物件に巡り会えるはずなので、焦らず探していきましょう」との申し出がありました。
この「焦らず」というところが、中古物件を探すときのポイントになります。
物件を探し始めると気がつくのですが、中古不動産市場は常に動いていて、次々に新しい物件が市場に出てきては、売れていきます。

良さそうな物件があっても、何か納得できない、不満がある、もやもやするなどいまいち踏み切れない要因があるなら、その物件は見送るべきでしょう。
また、夫婦や家族で探しているなら、誰かが嫌だという物件は候補から外したほうがベターです。
逆に、全員が納得できる物件に巡り会えたら、躊躇してはいけません。
売れてしまう前に申し込みをしましょう。
あなたが気に入った物件は、他の誰かもチェックしていて、良い条件の物件は早く売れてしまいます。
タイミングがすべてといえるかもしれませんが、それが「縁」なのでしょう。

 中古戸建 を買うまでの流れ

一般的な中古戸建を購入するまでの大まかな流れは次のようなものです。

物件探し→住宅ローン事前審査→物件購入の申込み→契約→住宅ローン本審査→審査承認→金消契約→引き渡し

物件探しと、住宅ローンの事前審査は並行して行う場合が多いようです。
なぜなら、物件が見つかってもローンの事前審査が済んでいないと申込みができない、もしくは事前審査をした後での申込みになるため、申込みまでに時間がかかってしまいます。
時間がかかっている間に他の人が申し込んでしまったら、あなたがその物件を購入することができなくなってしまいます。
そのため、気の利いた不動産業者は、物件探しとローンの事前審査を並行して行うように勧めてくるはずです。
中古戸建を買うときに、一番時間がかかるのは物件探しです。
先に述べたように、中古物件は状態がバラバラなので、予算に合って、間取りも良さそうに見えても、実際に内見したら想像と違った、というケースが多くあります。
ローンの事前審査を通しておけば、安心して物件探しに集中することができるでしょう。

次の項では、物件探しで僕が実際に経験したことをいくつか紹介します。
中古戸建を探している人のお役に立てたら嬉しいです。

 中古戸建 の物件探しは難しい

中古戸建

築年数が浅くても傷みがひどい

家は、使い方次第で傷み方が大きく違ってきます。

立地も良く、築年数5年で格安ともいえる価格がついた物件がありました。
内見を申し込んで現地に行くと、外観は悪くないのですが、室内がひどい状態でした。
壁紙が大きく剥がれた箇所があったり、キッチン周りがひどく汚れていたり、柱には動物が爪をといだ後が深々とあったり、とても築5年程度の家とは思えない状態でした。

また、まだ住んでいる人がいて売りに出されている物件の内見では、持ち主の方の使い方が如実にわかってしまいます。
ある物件では、持ち主が知人に貸していたのですが、独特の香辛料の臭いが家状に充満し、清掃状態も良くなく、自分が住むというイメージを持つことができず早々に退散したことがありました。

これらのことから、「内見せずに物件を決める」のは避けるというのが、僕の絶対条件になりました。
転勤などで、時間がない状態で引越し先を決めることもありますが、現地と物件の中を見ることは大事なことでしょう。

相場から見て格安な物件には何かある

不動産の業界は価格にシビアで、思いがけない格安物件や、お買い得物件というのはあまりないと思っていたほうがよいでしょう。
なぜなら、世に出回っている不動産の情報は、公開する内容に決まりがあり、不動産業者ならネット上ですべて見ることができるので、物件の内容や価格の設定は明確な市場原理の中で決められています。

僕のような素人が物件を探していて、「良い立地、物件内容なのに相場よりも安い」と思い内見を申し込むと、不動産屋さんから「事故物件ですけど大丈夫ですか?」と言われることが何度かありました。

「事故」の内容は、不審死だったり、孤独死だったり、自殺だったり様々でしたが、家族で長く住む家なので検討対象から外したのはいうまでもありません。

「不動産でお買い得品はあまりない」

周辺の道が狭い

不動産の物件情報には写真が掲載されているものが多くあります。
家のイメージがつかみやすくてありがたいのですが、対象の物件にフォーカスしているため、周囲の状況はわかりにくい場合が多いです。
GoogleMapなどで画像などを確認しても、いまいち分からないことがあります。
実際に物件に行ってみると、家に続く道や、家の前の道路が極端に狭いことが何度かありました。
分譲地ではなく、古くからある土地では、車同士がすれ違えない道幅のことはよくあります。
車を持っていたり、小さい子供がいる方などは、周囲の道路幅も大事になりますので、物件の内見とあわせて確認が必要です。

幹線道路沿いは好立地?

駅が近くて、家の前の道路も広く、周囲にはスーパーや商業施設もあって、築年数も浅くて価格も手頃。
これは良いんじゃないかと内見に行ってみると、家の前は大型トラックが頻繁に行き来する主要幹線道路だった、ということもありました。
これは、内見に行く時間帯によっては気が付かないこともあると思います。

本気で物件を検討するなら、朝、昼、夕方、夜のそれぞれの時間の環境を確認するべきだと思います。

実際に見に行った物件の場合、家の中にいてもトラックが通過する音が聞こえ、振動が伝わってくることもありました。
気にならない人はよいのでしょうが、我が家では、これは長い目で見れば大きなストレスになると判断して検討対象から外しました。

売り主の事情によってはオトクな場合がある

相場より安い場合は理由がある、と思うべしということを書いてきましたが、これは悪い場合だけではなく、オトクな物件の場合にも当てはまります。
例えば、売り主に何か事情があって早く家を売りたい場合。
相場よりも安い価格にすれば、売れやすくなることは想像できます。
運が良ければ、このような物件に出会えますが、狙って見つけられるものではないかもしれません。

 中古戸建 探しは「リサーチ」と「縁」

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先に述べたとおり、中古不動産は日々動いています。
長く売れていない物件もあれば、売りに出されてすぐに売れる物件もあります。
希望に合う物件に出会えるかは、情報収集とタイミング、そして「縁」の要素もあると感じます。
「縁」とは、物件との出会いだけでなく、あなたの物件探しに関わる全ての人との「縁」のことです。
物件の持ち主、不動産業者、物件周辺に住む人などもあなたの物件探しに影響を与えています。
特に、不動産業者は、あなたの物件探しの「右腕」になるので、能力や人柄、相性も含めた見極めが必要です。
あなたの要望を把握してくれて、希望に合う物件をピックアップして、内見のスケジューリングをしてくれるだけでなく、あなたの背中を押したり、時にはブレーキをかけたりしてくれる人に出会えれば、失敗しない物件購入ができるでしょう。

では、中古戸建探しにはどんな不動産業者と組むのが適しているのでしょうか?
詳しくは別の記事で紹介したいと思いますが、僕の感覚としては「仲介専門の不動産業者」が良いと思っています。
理由は、しがらみが少なく、ローンなどファイナンス面に強みがあり、「仲介手数料」を得ることが目的なので購入までしっかりとサポートしてくれる、ということがあげられます。
もちろん、他のジャンルの不動産屋でも、スムーズに購入までサポートしてくれる業者もあると思いますので、僕個人の感想として紹介しました。

 中古戸建 を探すときのポイント

冒頭で、中古戸建は新築とは違う難しさがあると書きましたが、次のようなポイントで物件を探すのがよいのではないでしょうか。

●経年劣化を確認する
●建築方法を確認する
●10年後を想像する
●激安物件には裏があると思ってみる
●物件情報は広く集めて絞り込む
●信頼できる仲介業者をパートナーにする
●住宅の建築についての基礎知識を身につける
●インスペクションは可能ならやったほうがよい
●直感も無視しない

長くなってきたので、これらのポイントについては、別の記事で紹介したいと思います。

物件が決まってからは一気に話が進んでいく

あなたの希望に合う物件が見つかり申込みをして、あなたが購入すること決まると、そこからは一気に話が進んでいきます。
申込みから、正式な契約までは約1週間。
「実印を押す」という人生でそんなに経験することがない、レアな場面に遭遇することになります。

契約から引き渡しまでの流れについては、別の記事でご紹介したいと思います。

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