iPhone用外部マイク でピアノ演奏をきれいに録音する方法(失敗しないマイク選びも紹介)

iPhone用外部マイクガジェット
(株)フックアップ社ホームページより転載(https://hookup.co.jp/products/ik-multimedia/irig-mic-video)

・子供のピアノ演奏を高音質で収録したい
・iPhoneの内蔵マイクの音に納得していない
・ iPhone用外部マイク 選びの決め手やポイントが知りたい
・コスパが良くて、安いマイクが知りたい
・失敗しない外付けマイクが知りたい

この記事を読むと分かること・・・

この記事では、iPhoneを使って良い音でピアノ演奏を撮影する方法を紹介します。
iPhoneの内蔵マイクは会話の録音などでは問題になりませんが、楽器演奏を正式なコンテンツとして利用するには、録音のクオリティに物足りなさを感じることがあります。
子供が幼少期から10年に渡ってピアノ演奏の撮影を行ってきた僕が、録音のときに注意すること、 iPhone用外部マイク選びのコツ、おすすめの機種について紹介します。

我が家のピアノ録音の環境について

ピアノは出力の大きな楽器です。
しかも、音量のコントロールが難しい楽器です。
アップライトピアノ、グランドピアノでは、上の蓋の空け閉めが基本的な音量調整になります。
弱音ペダル、というものもついていますが、常時ペダルオンにして演奏するものではありません。

我が家で、子供がピアノの練習をするのは8畳の洋室です。
防音は簡易的に組んだもので、ある程度の吸音・防音ができている程度です。
普段の練習では、ピアノの蓋は閉めていますが、廊下を挟んだ向かいの部屋にも音は少し聞こえてきます。

コロナ禍で、レッスン用の動画を撮影したり、コンクールの審査が動画審査になったりしたため、自宅やレッスン用のホールで演奏を収録する機会が増えました。

コロナ禍になる前は、発表会やコンクールをビデオカメラで録画して、動画編集ソフトで加工する程度だったので、カメラの内蔵マイクでも満足していました。
しかし、コンクールなどでは、収録した動画の加工は禁止で、録画したものを無加工で指定の場所にアップロードする、という規定になっていることが多く、iPhoneを使用した高音質録音にチャレンジするようになりました。

iPhoneでの撮影の悩み

iPhoneでピアノ演奏を撮影するようになって、まず気になったのは録音レベルの調整でした。

iPhoneのカメラアプリで撮影したものを、パソコンに取り込んでオーディオレベルを確認すると、ピークを振り切っている箇所が多く確認できました。
きちんとしたオーディオで音を聞いてみると、フォルテの部分などで音割れがおきていました。

これではコンクールはおろか、レッスン用でも使えません。

これまで、大きなホールでの演奏を撮影していたときは、会場の広さと、響きが調整されているためか、音質もバランスも整った収録ができていましたが、自宅では難しいことが分かりました。

またホールが小さく、そこにコンサートグランドピアノが置いてある場合は、ピアノの出力が更に大きくなるため、さらに音割れが起きやすく、せっかくの良い環境が生かせないこともありました。

そこで録音環境の改善のために考えたのは、iPhone用外部マイクを使うことでした。
少し調べただけで、iPhone用にたくさんの外部マイクが発売されていることが分かります。
価格は数千円の安いものから数万円のものまであり、形状や特性、機能もいろいろあります。

果たして、ピアノ録音にはどのようなマイクが適しているのか、悩む日々が始まりました。

 iPhone用外部マイク の選び方

接続方法によるマイクの分類

スマホ用外付けマイクは、その接続方法で3つに分けられます。
1つめは、コードを使いマイクとスマホを接続するもの。
2つめは、マイクについたライトニングなどの端子をスマホに直接差し込むもの。
そして、Bluetoothで接続するものです。

コードで接続するタイプは、スマホの機種を選ばず、ある程度自由な配置で接続できるのが利点です。
マイクとスマホが離れているため、マイクを固定するパーツや三脚が必要になりますが、コードを交換することでスマホだけでなく、ビデオカメラでも使用できるため幅広い機器に対応します。

マイクに端子がついているタイプは、接続することでマイクとスマホが固定されるため、固定パーツなどが必要ないため簡単に使うことができます。
反面、端子がAndroid用、iPhone用の専用になっているため、使うことができる機種は限られます。

Bluetooth接続のマイクは、音質がコード接続タイプに比べて若干劣るものが多く、接続環境により音の途切れが発生することもあり、高音質で安定した録音がしたいという用途には向かないようです。

ピアノの録音の用途には、コード接続タイプか、端子で接続するタイプが向いているようです。

マイクの指向性について

接続方法以外でマイクを分類する指標は指向性です。

指向性とは、マイクがどの方向からの音を拾うことができるかという特性のことです。

指向性を意識することで、目的の音をしっかりと拾うことのできるマイクを選ぶことができます。

マイクの指向性は次の3つに分けられます。

  • 単一指向性マイク
  • 双指向性マイク
  • 無指向性マイク

「単一指向性マイク」は、一つの方向の音をとらえやすいマイクです。
特定方向の音をしっかりとつかまえるため、楽器演奏、特にアコースティック楽器の録音に向いています。
また、マイクの正面から外れた音は拾いにくいため、周囲の雑音が入りにくいという特徴もあります。

「双指向性マイク」は、マイクの前と後ろの音を拾います。
例えば2人の対談など、マイクを挟んで対面の位置から音が出る場合の録音に適したマイクです。

「無指向性マイク」は「全指向性マイク」とも呼ばれ、マイクの周り360度すべての音を拾います。
マイクを会場の真ん中に設置することで、会場全体の音をバランスよく録音することができます。
会議など多くの人がランダムに話すようなシーンでの使用に適しています。
全方向の音を捕まえるため、雑音も拾いやすいという特徴もあります。

指向性からマイクを分類すると、楽器演奏の録音にもっとも向いているのは、単一指向性マイクであることがわかると思います。

マイクの機能

ピアノ演奏の録音で使うマイクに必要な機能とはどんなものでしょう。

特に、iPhoneを使用して映像も一緒に収録する場合、ソフト側で「録音レベル」の調整ができません。
先に紹介したとおり、楽器自体の音量が大きいピアノ演奏では、録音レベルを調整できないと、すぐに「音割れ」が発生してしまいます。

そのため、マイク自体に録音レベル調整の機能と、入力レベルの確認ができるLEDなどがついている機種を選ぶことが大事です。

接続の方法は、「直接接続」か「ケーブル式」が適しています。
直接接続かケーブル接続かは、マイクの配置をこだわるか、手軽に使うかの、iPhoneだけでなくビデオカメラなど他の機器でもマイクを使うのか、という好みや用途の問題になると思います。

ピアノ演奏の録音におすすめしたい iPhone用外部マイク

ZOOM 「iQ7」

iPhone用外部マイク

zoom社ホームページより転載(https://zoomcorp.com/ja/jp/mobile-audio-recorders/ios-microphones/iq7/)

ピアノ演奏の動画撮影、という用途に限れば、このZOOM iQ7は、僕がもっともおすすめできるiphone用外部マイクです。
2つの可動するマイクと、大きなダイヤルが特徴的なiQ7ですが、ただのデザインではなく、機能を効果的に使うためのよく考えられたデザインなのです。

まずは本体部分ですが、中央のダイヤルは録音レベルの調整ダイヤルです。
その横にはLED表示のレベルメーターが装備されています。
これによって、話し声レベルのミーティングから、大音量のクコンサートまで、あらゆるシーンで最適な録音が可能になります。
また、ステレオミニ仕様のヘッドフォン端子があることで、専用アプリ「Handy Recorder」の使用時には、録音中の音をモニタリングできます。

そして上部の特徴的なマイクですが、同じマイクが2つ付いているのではなく、それぞれ別の機能があります。
一つは正面方向の音を拾う単一指向性のMidマイク、もう一つは両サイドからの音を拾う双指向性のSideマイクになっています。
Sideマイクの音量を変更することで、ステレオ音像の広がりをコントロールするできます。

本体にあるステレオ幅の調節スイッチによって、音源にフォーカスした「90°」、周囲の音や響きを含むように音場を広げた「120°」を切り替えることができます。

さらにiOS用のアプリ「Handy Recorder」を利用すれば、MidマイクとSideマイクの信号をそのままRAWデータとして録音できます。
そして録音した後に、音場の広がりを30°~150°の間で自由に調整することができます。

ピアノ演奏の録音に必要な機能をマイク本体ですべて備えているだけでなく、会議や、YouTubeの動画配信など幅広い分野の撮影に対応できるすぐれものです。


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IK Multimedia 「iRig Mic Video」

iPhone用外部マイク

(株)フックアップ社ホームページより転載(https://hookup.co.jp/products/ik-multimedia/irig-mic-video)

iRig Mic Video は、特定方向の集音を得意とする単一指向性のショットガン・マイクです。

単一指向性のため、対象となる音源を正確に捉え、ノイズの少ない高品位な収録を実現します。

マイク部は、金薄膜処理されたコンデンサー・カプセルと 24 bit / 96 kHz コンバーターを搭載しており、クリーンなサウンドを特徴としています。
また、本体に録音レベルの調整ダイヤルがあるため、入力感度の調整ができます。
あわせて、マルチカラーLEDが本体についていることで、入力レベルリアルタイムで確認でき、ヘッドフォン端子からは、ダイレクトな信号とアプリを経由した信号を切り替えてモニターできます。

iRig Mic Video は、スマートフォンやタブレットだけでなく、デジタル一眼レフカメラにも取り付けできるよう、複数のケーブルが付属しています。
ケーブルは、Lightning、Micro-USB、USB-C、そしてステレオ・ミニプラグが同梱され、多くのデバイスで利用することができます。

スマホやタブレットで使用するときは、付属のスナップ留めの磁気マウントでケースを装着したまま取り付けが可能となっています。

デジタル一眼レフカメラ使用時には、同梱のホット・シュー・マウントを使用して取り付けることができるため、デジタル一眼レフカメラを使用した本格的なスタジオ撮影から、スマートフォンを使用したモバイル収録への切り替えも簡単に行うことができます。


IK Multimedia iRig Mic Video ショットガンマイク

ZOOM 「iQ6」

iPhone用外部マイク

zoom社ホームページより転載(https://zoomcorp.com/ja/jp/mobile-audio-recorders/ios-microphones/iq6/)

先に紹介したiQ7の兄弟モデルです。
本体部分はiQ7に近く、レベル調整ダイヤル、LEDのレベルメーターがあります。
この機能があるだけでも、ピアノ演奏の収録が非常に楽になります。

iQ6のマイク部分はiQ7のように機能の違うマイクがあるのではなく、同じ指向性コンデンサーマイクが2基搭載されています。
これによって自然な音場感を再現できるだけでなく、マイクをひねることによって音場の広がりを調整できるようになっています。

マイクの特性の他はiQ7と同じといってもよいモデルですが、iQ6には「マイク部の頑丈さ」という特徴があります。
iQ7は、マイクのセッティングの自由度が高いがゆえに、可動する部分が多く、製品レビューや口コミなどを見ると「マイク部が折れた」という意見がいくつか見られました。
専用のケースに入れておくことで、破損はある程度防げると思いますが、アクティブに使いたいという方にはiQ6のほうが向いているのかも知れません。


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iPhoneでのピアノ演奏収録のポイントまとめ

・iPhoneでピアノ演奏を録音するときには、音質の面から外付けマイクが必須。
・外付けマイクは、ライトニング端子で接続するタイプか、コード接続のタイプがおすすめ。
・マイクに必要な機能は、単一指向性のマイクと、録音レベル調整機能、入力レベルの確認ができる機能。

せっかく演奏を収録するのですから、良い音で録音したいですね。
この記事が少しでもお役にたてば幸いです。

 

 

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