デスクトップオーディオ環境
僕がまだ独身だったころは、住居スペースの中心にはオーディオシステムがありました。
重厚長大というと大げさですが、一台20kg以上あるアンプやCDプレーヤーを何台も専用ラックに入れて、大型のスピーカーを鳴らす。
そんなオーディオライフを送っていました。
しかし、家庭を持って子供が生まれると、僕に使用を許されるスペースはどんどん縮小されていき、オーディオは相方から目の敵にされるようになりました。
やむを得ず僕が選んだのは、デスクトップオーディオ環境の整備でした。
大型システムを処分して、机の上で完結するシステムを組みました。
その機器選びで、それまで馴染みのなかったUSB-DAC、ハーフサイズアンプ、パソコン上のオーディオプレーヤーについて勉強し、買いそろえていきました。
機器の選択はまだ紆余曲折の途中ですが、今回は少し前に購入したUSB-DAC Topping E30 について紹介します。
USB-DAC Topping E30 を買ってみました
Topping E30 は、2020年3月に発売された、ハイレゾ対応USB-DACです。
D30というUSB-DACの後継モデルとなります。
ヘッドホンアンプのL30と同じデザインとなっており、組み合わせて使ったときに統一感のあるデザインとなります。
オープン価格ですが、実売価格は13,500円~20,000円程度です。
Toppingというメーカーについて
Toppingというメーカーは、中国のオーディオメーカーで、日本ではデジタルアンプのTP10などのヒットにより名が知られています。
現在はハーフサイズ、さらに小さいデスクトップサイズのUSB-DACやヘッドフォンアンプが主力商品となっています。
公式サイト: https://www.tpdz.net/
Topping E30 の外観
Topping E30 の外観です。
幅約10cm、高さ約3cmとコンパクトで、ディスプレイ部分にはメーカー名、モデル名等がデザインされていますが、暗めの色なのであまり目立ちません。
シンプルで好感がもてます。
操作ボタンは電源ボタンのみ。
タッチ式となっており、押すとスタンバイモードから待機状態になり、再度押すとソースの切り替えとなります。
長押しすることでスタンバイモードとなります。
入出力
入出力もシンプルです。
入力端子はUSB入力、光と同軸のS/PDIF。
出力端子はRCA端子だけです。
USB入力は、PCMが最大32bit/768kHz。
DSDネイティブがDSD64~512、DoP(DSD over PCM)がDSD64~256(11.2MHz)に対応します。
S/PDIFは、最大24bit/192kHzのPCMに対応します。
付属品
本体に同梱されるものは、説明書と製品紹介ガイド、リモコン、USBケーブルが2本です。
説明書は、英語、中国語、日本語の記載がありますが、内容は分かりにくく操作しながら覚えた方がよいと思います。
リモコンは本体のみです。
単4乾電池を別途用意する必要があります。
USBケーブルは、データ転送用のUSB 2.0ケーブルと、片側が電源プラグになった電源用USBケーブルです。
長さはどちらもおよそ1メートルとなります。
電源について
電源は入力が5Vなので、市販のAC電源アダプターが使用できます。
スマホなどのUSB充電器でも大丈夫です。
パソコンのUSBから電源をとることもできますが、安定した電源供給のためコンセントなどから電源をとることをお勧めします。
DACモードとプリアンプモード
E30にはDACモードとプリアンプモードがあります。
DACモードとプリアンプモードの切り替えは、スタンバイモードのときに本体電源ボタンを長押しすることでできます。
長押し中はディスプレイが「DAC」と「Pre」の表示を1秒おき繰り返すので、設定したいモードの表示のときに指を離すことで、モードが確定します。
プリアンプモードでは、ソースの音量調整ができます。
音量調整が必要ないのであれば、音質の良いDACモードの方がよいと思います。
プリアンプモードでの音量は0.5dB単位で調整が可能です。
スペック
E30は、PCMは32bit/768kHz、DSDは512(DSD 22.4MHz)に対応しており、スペックだけで見ると非常に高性能なモデルです。
DACには、旭化成エレクトロニクスの32bit/768kHz AK4493EQを使用しています。
AK4493EQは、2018年に発売され、DoP256、DSD512の再生に対応し、広帯域・低帯域外ノイズ特性を実現する、OSR-Doubler技術が採用されています。
デジタルフィルターを内蔵し、PCMで6モード、DSDで2モードを使用できます。
USBインターフェイスは、コントローラ機能を持つXMOS XUF208が使われています。
S / PDIFインターフェイスはAKM AK4118となっています。
オーディオドライバは、当然ながらASIOとWASAPIに対応します。
ASIOドライバーは、E30のドライバに付属するため、パソコンにインストールしていない場合はE30のドライバと一緒にインストールできます。
WASAPI排他モードは、ドライバのインストールなどは必要なく使用できます。
音質
E30の音質について少しだけ触れます。
「少しだけ」というのは、音質は個人の好みの要素が大きく入ってしまうので、同じ機器のレビューでも正反対のことが書かれていることも多いので、あくまでも僕個人の感想として少しだけ書かせてもらいます。
何種類かのDACとの比較となりますが、一言でいうと「味付けなしの音」という印象です。
情報量はそこそこあり、音場感や付帯的な残響などはソースによって大きく変わります。
各周波数帯の出方はフラットですが、プレーヤーアプリの種類により結構変わります。
デジタルフィルターの切り替えによる出音の変化は小さいと思います。
僕は微調整用として考えています。
簡単にまとめると、中華DACの特徴なのかもしれませんが、余計な味付けはせずソースに含まれる情報をアレンジなしで、ありのままアンプに送り込むタイプのDACだと思います。
好みは分かれると思いますが、僕は好きなタイプのDACです。
今ならSoftBank光の新規申し込みで36,000円のキャッシュバック
まとめ
実売15,000円程度と、決して安価なDACではないものの、搭載された機能から見るとコスパの良いDACだといえます。
音質は好みもあるので一概には言えませんが、味付けの少ない、ソースに忠実な出力は僕にとっては好感の持てるものでした。
デスクトップ再生や、サブシステムでの使用であれば十分な機能と品質だと思います。
関連記事:
Linux でつくる高音質な オーディオ 環境①〜システム構築の考え方〜
Linuxでつくる高音質なオーディオ環境②〜 Daphile の導入〜
Linux でつくる高音質なオーディオ環境③ Daphile の使い方〜
Linuxでつくる高音質オーディオ環境④〜 Daphile の細かな設定
コメント